
コーディー・ガクポ:基本プロフィール
| 名前(日・英) | コーディー・ガクポ(Cody Gakpo) |
|---|---|
| 生年月日 | 1999年5月7日 |
| 身長/体重 | 193cm / 76kg |
| 現所属 | リヴァプールFC(イングランド) |
| 背番号 | 18(クラブ) / 11(代表) |
| ポジション | フォワード、ウィング、攻撃的MF |
| 利き足 | 右足 |
日本人平均(171cm)との身長比較
171cm
193cm
※193cmという身長はアタッカーとしては世界屈指の高さ。圧倒的な高さを誇ります。
プレースタイル徹底解説:万能性を極めた「フットボール・ハイブリッド」

1. 左サイドの聖域から「偽9番」まで:変幻自在な役割の進化
ガクポのキャリア初期、PSVアイントホーフェンでは「左サイドから中へ切り込むウィング」としてのイメージが定着していました。しかし、リヴァプールへ移籍してからは、チームの状況に合わせて中央の「偽の9番(ストライカーの位置から中盤に降りてくる役割)」や、さらには中盤のインサイドハーフまでこなすようになりました。
この適応力の源は、彼の「サッカー脳」の良さにあります。自分がどこに立てば味方のための道ができるか、どこに動けば相手が困るかを理解しているため、どのポジションでも安定したパフォーマンスを発揮できるのです。2025-26シーズンのリヴァプールにおいても、複数のポジションを高いレベルでこなす「戦術の調整役」として、指揮官から絶大な信頼を置かれています。
2. 世界を射抜く「右足の狙撃」:カットインのメカニズム
ガクポの最も分かりやすく、かつ強力な武器が、左サイドから中央へ持ち込み、右足で放つ正確無比なシュートです。これを「カットイン(外から中へ切り込む動き)」と呼びます。彼のシュートは、単に力が強いだけでなく、ボールの軌道をコントロールしてゴール隅を射抜く正確さが際立っています。
2026年のプレミアリーグのスタッツを見ると、彼の枠内シュート率は40%を超えており、チャンスを確実に形にする能力の高さが伺えます。特に、ゴール正面の少し外側、いわゆる「ガクポ・ゾーン」からのシュートは、相手キーパーにとって最も防ぎにくい軌道を描きます。大柄な体格を活かして相手をブロックしながら放つため、ディフェンダーはシュートブロックに行くことすら困難なのです。
3. 193cmの体躯と意外な俊敏性:フィジカル・パラドックス
通常、190cmを超える選手は小回りが利かず、スピードに乗るまでに時間がかかる傾向にあります。しかし、ガクポは「意外な速さ」を兼ね備えています。UEFAチャンピオンズリーグでのデータによれば、彼の最高速度は時速33.53kmを記録しており、これはリーグ内でも俊足の部類に入ります。
この「高さ」と「速さ」の共存が、彼を特別な存在にしています。空中戦ではターゲットとしてボールを収め、一度前を向かせればそのスピードで相手を引き剥がす。さらに、重心のコントロールが非常に巧みなため、密集したエリアでもスムーズに「ターンの動き(向きを変える動作)」を行うことができます。この物理的な優位性が、現代サッカーの激しい接触の中でも、彼が余裕を持ってプレーできる理由です。
4. リンクマンとしての戦術的知性とラストパスの精度
ガクポを語る上で見落とせないのが、チャンスを作る「お膳立て(アシスト)」の能力です。彼は自分がゴールを決めるだけでなく、味方を活かす「リンクマン(攻撃を繋ぐ役割)」としての評価も非常に高いです。2025-26シーズンのプレミアリーグでは、すでに3アシストを記録しており、攻撃の起点として欠かせない存在となっています。
特に、左サイドからの「アーリークロス(相手の守備が整う前に上げる早いパス)」や、中央でタメを作ってから裏へ出すスルーパスは絶品です。パス成功率もミッドフィールダー並みの74.2%(UCLスタッツ)を維持しており、アタッカーとしては異例の安定感を誇ります。常に「チームにとっての最善」を選択できる冷静さが、彼のアシスト数を支えています。
5. 守備時のプレス強度と密集地帯での打開における課題
一方で、課題も明確に存在します。リヴァプールのような高い位置からプレッシャーをかける(ハイプレス)チームにおいて、彼は時折「守備への切り替え」がワンテンポ遅れることがあります。スプリントの回数は多いものの、相手にタイトに寄せる際の「コンタクトの強度」については、まだ向上の余地があるというのが現地の専門家の見方です。
また、相手が完全に引いて守る「低ブロック」の展開において、スペースが極端に制限された際に、自慢の推進力が活かしきれない場面もあります。密集地帯で強引にこじ開けるパワーよりも、流動的な動きの中で輝くタイプであるため、ガチガチに固められた守備をどう個人技で突破するか。これが、2026年以降の彼がさらにステップアップするためのテーマとなるでしょう。
主な在籍クラブと獲得タイトル
ガクポはオランダの名門PSVで育ち、満を持してイングランドへと渡りました。
- PSVアイントホーフェン(2018年〜2023年)
- 獲得タイトル:エールディビジ、KNVBカップ(2回)、ヨハン・クライフ・スハール(2回)、オランダ年間最優秀選手(2021-22)
- リヴァプールFC(現所属)
- 獲得タイトル:EFLカップ
最新スタッツ確認(外部リンク)
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家族と歩んだ物語:トゴとオランダのルーツが生んだ多様性
ガクポの豊かな人間性と、アスリートとしての優れた資質は、彼の家族背景に深く根ざしています。ガクポはオランダのアイントホーフェンで生まれ育ちましたが、彼のルーツは非常に国際的です。
スポーツ一家のDNA
父ジョニーさんはトゴ出身で、かつてトゴ代表としてもプレーしたサッカー選手でした。一方、母アンクさんはオランダ人で、なんとラグビーのオランダ代表選手だったという経歴を持ちます。この「サッカー×ラグビー」という強力なアスリートの遺伝子が、コーディーの持つ高さ、強さ、そして速さを形作りました。さらに二人の兄、シドニーとデュクフェールもサッカー選手という、まさにスポーツ一家。幼少期から常に競争のある環境で、彼は自分の能力を磨き続けてきました。
パートナー、ノアさんとの深い絆
ガクポのプライベートを支えるのは、長年のパートナーであるノア・ファン・デル・ベイ(Noa van der Bij)さんです。彼女はモデルやインフルエンサーとして活躍しており、ガクポがPSVからリヴァプールへ移籍した際も、一番の理解者として彼を支え続けました。2024年4月には、第一子となる息子のサミュエル(Samuel)くんが誕生し、ガクポは公私ともに充実した時期を迎えています。家族を最も大切にするガクポにとって、ノアさんとサミュエルくんの存在は、ピッチ上で戦い続けるための最大のモチベーションとなっています。
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知られざるエピソード:信仰と謙虚さが生むリーダーシップ

1. 代表チームの「聖書勉強会」
ガクポは非常に敬虔なキリスト教徒として知られています。2022年のカタールW杯や2024年のユーロにおいて、彼はメンフィス・デパイらと共に、代表チーム内で聖書を読み、互いに高め合う勉強会を主催していました。この精神的な安定感が、ビッグマッチでも動じない彼の落ち着きを生んでいるのです。彼にとってサッカーは神から与えられた才能であり、それを最大限に発揮することが使命だと考えているそうです。
2. 若くしてキャプテンを任された責任感
PSV時代、彼はまだ20代前半という若さでキャプテンを任されました。地元アイントホーフェンの出身として、ファンやクラブへの想いが人一倍強かった彼は、ピッチ外でも積極的にサポーターと交流し、地域の子供たちを支援する活動にも参加していました。リヴァプール移籍が決まった際、多くのPSVファンが涙ながらに彼を送り出したのは、彼のプレーだけでなく、その誠実な人柄が愛されていたからに他なりません。
3. マンチェスター・ユナイテッドを「待たなかった」決断
2022年末、多くのメディアは「ガクポはマンチェスター・ユナイテッドへ行く」と報じていました。本人も移籍を望んでいた時期がありましたが、交渉が停滞する中でリヴァプールが電撃的にオファーを出しました。ガクポは迷うことなく、リヴァプールの「明確なプラン」と「熱意」に応える決断を下しました。ライバルクラブへの移籍という難しい状況下でも、彼は一切の不満を漏らさず、新しい環境に飛び込んでいきました。この「決断の速さ」と「プロとしての振る舞い」は、プレミアリーグでも高く評価されています。
まとめ:2026年、さらなる高みへ飛翔するオレンジの至宝
コーディー・ガクポは、現代サッカーにおいて最も「隙がない」アタッカーへと進化を遂げています。193cmのフィジカル、サイドも中央もこなす戦術眼、そして勝負どころでゴールを射抜く右足の精度。それらすべてを兼ね備えた彼は、リヴァプールとオランダ代表の双方で、欠かせないパズルのピースとなりました。
家族の愛、パートナーとの絆、そして揺るぎない信仰。これらが彼の強固な土台となり、ピッチ上での冷徹なプレーとピッチ外での温かい人柄を支えています。守備の強度や密集地での打開といった課題を克服し、彼が「世界を代表する万能フォワード」として、どのようなタイトルをその手にするのか。コーディー・ガクポという物語の最盛期は、まさに今、始まろうとしています。



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